【学生島耕作】童貞島耕作が女と社会を学んで成長していく

どんな色男にもチェリーボーイの時代があった。

島耕作とて例外ではない。

やがて日本一有名なサラリーマンとして、初芝電産株式会社を出世し、数々の浮名を流す島耕作も学生時代はウブだったわけだ。

いや、正確には学生時代全てウブなわけではなく、大学入学当初まではウブだった。

つまり、大学生になって女を覚え、そこで多くの社会勉強をして成長していくのだ。

後に大企業のトップになる人間も人の子だ。島耕作はどこにでもいる平凡な学生だった。

学生運動

戦後ベビーブームの昭和22年に生まれた島耕作は、過酷な受験戦争の中、大学受験をしていたのだ。

島耕作が早稲田大学に入学したのは1965年の日本の高度成長期であり、国内では学生運動が過激化の一途を辿り、海外ではベトナム戦争真っ只中という時代である。

山口県岩国市から上京して、早稲田大生となった童貞島耕作が通うキャンパスは学生らのデモが活発に行われている。

島耕作が早稲田大で友達第一号になったクラムチャウダーは、熱心に学生運動に参加し、ろくに授業にも出ていない状態だ。

当時は、携帯電話すらないような時代であり、簡単に世界情勢を知ることができる時代ではない。

学生運動に参加する学生たちの多くは、マルクス主義に陶酔していたため、資本主義を否定し、社会主義や共産主義が理想国家だと信じていた。

ただ、友人のクラムチャウダーにそれをいくら熱弁されても、島耕作が学生運動に参加することは無かった。

特に共産主義を否定するわけでも無く、単純にほとんどイデオロギーのないノンポリ(政治に無関心な人)だっただけで、それくらい彼は平凡な思考の持ち主だったようだ。

結果的には学生運動に参加せずにしっかり単位を取ることに集中して、初芝電産にも入社することが出来ている。

当時は学生運動やデモに参加していたということで、大企業に入社できないということもあった。学生運動は社会問題に発展するほど、シビアなものだったのだ。

モテる男は優しい

島耕作が、将来絶対に東京に住むと決心したのは、ファーストキスの相手である三沢淳子(みさわ じゅんこ)が東京に住んでいるからだ。

彼女は、アイドル活動をするため福岡から上京している。

三沢淳子は容姿端麗で、プライドの高い女性だ。

そんな、彼女にチェリーボーイである島耕作は振り回されることになる。

しかし、島耕作は島耕作でやはりモテてしまうのだ。特に童貞喪失した後からその片鱗が見えるようになってくる。

ただ、彼はダンスパーティで出会った、決して美しいとはいえない最上陶子(もがみ とうこ)という女性と付き合うことになる。

最上は、島耕作を立てるためにお金や時間を惜しまず尽くす女性だ。

全ての女性に対し、とことん優しく、大切に扱うのが島耕作の流儀なのだ。

まぁたまに最上陶子の約束をすっぽかすなど、雑に扱うこともあったが…

また、どうでもいい事だが、デリカシーのないクラムチャウダーは、最上陶子のことをいつも「ブサ子」と呼んでいる。

「クラムチャウダー」

ちなみに、学生運動に熱心だったクラムチャウダーの本名は、東北沢敦(ひがしきたざわ じゅん)というのだが、早稲田受験のときに彼がクラムチャウダーを分けてくれたことがきっかけで、島耕作の心の中であだ名がクラムチャウダーになっている。

見たことも聞いたこともないクラムチャウダーを飲んでいた東北沢君は、島耕作にとってブルジョワ階級に見えたのだろう。

その後、本人に対しては「東北沢」と呼んでいるのに、心の中での呼び方は必ず「クラムチャウダー」となっているのは、初対面の時、いなり寿司弁当を食べていた島の横で、高級弁当を食べていた彼に対する皮肉のようにも感じる。

最終巻までこの呼び方が変わらなかったのは、若干の悪意を感じる。島耕作は意外とネチっこい性格なのだろうか。

もしくはクラムチャウダーと言いたかっただけなのか。

確かなのは、この漫画を読んでクラムチャウダーを飲みたくなったということだ。

 

#学生島耕作 #弘兼憲史 #三沢淳子 #最上陶子 #学生運動 #クラムチャウダー
               

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。