【ライジングサン】自衛官になるには死ぬほど腕立てせにゃならんのだな

ライジングサンとは

『ライジングサン』は、主人公・甲斐一気(かい いっき)をはじめとする自候生たちが、自衛官になるまでを描いた物語である。

「自候生」とは自衛官候補生のことで、自衛隊に入隊したら誰もが自衛官候補生として三ヶ月間、新隊員教育を受けなければならない。

つまり、自衛隊に入隊して即自衛官となるわけではなく、厳しい新隊員訓練を経て修了式を迎えた者が正式な自衛官として各隊に配属となるのである。

この新隊員訓練では、基礎体力を上げる訓練から射撃訓練をはじめ、時間厳守や姿勢や身なりまで厳しく指導される。とにかくランニングや腕立てをひたすら行う。

それは、WAC(Women’s Army Cops)といわれる女性自衛官も例外ではない。

そりゃ嫌でも体力つくよ、自衛隊。

 

自衛隊の中には多くの職種がある

そんな肉体を追い込む教育が多い中、非常に興味深いのが座学となる「職種教育」だった。

職種教育では、体力が必要な訓練ばかりだった自候生たちが、プロジェクターでまず陸上自衛隊の組織相関図を見せられる。

自衛官になると、必ず組織の末端にある15の職種部隊に配属となり、基本的には希望する部隊に入ることができる。

15の職種部隊とは、「戦闘部隊」の5科と「後方支援部隊」10科から編成される。

詳細は以下の通りだ。

 

■戦闘部隊

普通科、機甲科、特科、高射特科、航空科

■後方支援部隊

施設科、衛生科、需品科、輸送科、通信科、情報科、武器科、警務科、化学科、音楽科

 

自候生たちは三ヶ月の訓練を終えるまでに、いずれかの部隊を選択し、自衛隊に入隊することになる。

つまり、新隊員教育が終わったら、それぞれの道を歩み始めるのだ。

 

自衛隊が持つ自己完結力

長期の大災害でも他のどんな組織より自衛隊が活躍できる理由、それは「自己完結力」だ。

自衛隊は、上記の部隊がそれぞれ多様な能力を持っている。その部隊が集結することにより、自衛隊は衣食住を含めた全てのことを自己完結することができる。これが自己完結力だ。

個人でも、自身を全て補える能力があってこそ、他者を助ける余裕が生まれる。つまり、「自己完結力」が人命救助の基盤をなっているのだ。

われわれ一般人や他の組織は何かの能力に特化していても、生きる為に全てを備えているわけではなく、必ず誰かに補ってもらわなければならない。

しかし、自衛隊は自己完結力を備えているからこそ、有事の際にも独力で復旧作業にあたることができ、それが他の公的組織とは大きく違うところだ。

 

自衛隊の本質

災害時に必要となる物資は「需品科」が持っているし、人々のもとに届けるのは「輸送科」が行える。災害で道が無くなっていても「施設科」が橋をつくったり、地雷撤去まで行うことができる。

また、「衛生科」が傷病者の治療を行い、「音楽家」が人々の心を癒すことだってできる。

しかしながら、これらは人命救助の際に見ることができる自衛隊の一面であり、本来、自衛隊が持つ目的は「国防」であり、それが自衛隊の本質なのだ。

つまり、戦争などの有事では「普通科」、「機甲科」をはじめとする戦闘部隊が命を懸けて国を守ることになり、そこでは命を落とす危険があるというのが現実だ。

軍隊でいう歩兵を「普通科」と呼んでいるあたり、自衛隊の本質が戦闘であるというところがよくわかる。

決して望んだ戦いでなくとも、自衛隊の最高責任者である内閣総理大臣から命令が出て、第一線で戦闘を行わなければならない。

 

戦う覚悟

上述の通り、自衛官は決して望んだ戦いでなくとも、自衛隊の最高責任者である内閣総理大臣から命令が出ると、第一線で戦闘を行わなければならない。

しかし、現代の日本は、第二次大戦以降は比較的に戦争や紛争とは遠のき、悪く言えば平和ボケした国家となっている。

実際、2003年のイラク戦争において、日本では「イラク特別措置法」が制定され、自衛隊のイラク派遣が始まると自衛官の退職者は急増してしまった。

その後、同法の失効で退職者は減ったものの、2015年に「安全保障関連法」制定により、集団的自衛権の公使や他国軍への後方支援が拡大されると、また退職者は増加してしまった。

「これから戦争やるよ」と言った途端、退職者が増えるということは、多くの自衛官が自衛隊の持つ「国防」という本質を理解できていなかったのか。

あるいは理解できていると思っていても、いざ現実となると覚悟できなかったのか、それは自衛官自身にしかわからないところであるし、それだけ命を懸けるというのは簡単ではないということだ。

 

自候生の思いは様々

これまで述べた通り、自衛官になるには命を懸ける覚悟を持たなければならない。

しかし、自候生の中でも、現実的にそんな大きな覚悟を持って入隊希望した者は少数派だろう。

ライジングサンでは、様々な思いや事情で入隊を希望するキャラクターたちが登場し、それが何ともリアリティを感じさせられる。

ただ、最初は「楽しそう」、「何となく」という興味から入隊しても、それがいずれ「大きなモノ」なっていくはずだと、区隊長に甲斐たちは教えられる。

何とも重く、考えさせられる言葉だ。

 

あれ、やってみたい

何はともあれ、新人教育を終えると、自候生たちはみんな晴れて自衛官となるわけである。

そして、自衛官候補生課程修了式では、ついに、ついに、テレビなどでも馴染みのあるあの場面がやってくる・・・

名物・帽子投げ。

素朴な疑問だが、この後帽子は誰が拾っているの?ちゃんと名前書いてあるよね?と、いつも思ってしまう。

 

ちなみに甲斐たちが自衛官となった続編を描いたのが「ライジングサンR」だ。

 

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