【大市民日記】金、金、金の時代はもう終わった

大市民大市民ⅡTHE 大市民に続くシリーズ第4弾の『大市民日記』はこれまでと内容は変わることなく、主人公・山形鐘一郎が気持が言いたいことを好き勝手に言っている。

少し変わったといえば、だんだん絵は少なく文字が多くなってきており、この漫画特有である文字だけのコマが多く、まさに山形の日記のようになっている。

つまり、仕事をしながら自室で延々独り言を言っているのだ。それがこの漫画の真骨頂。

 

人生+−(プラスマイナス)論

山形は、これまでのシリーズでたびたび『人生+−(プラスマイナス)論』を提唱しており、本作となって特にそれを説くことが多くなってきている。

『人生+−(プラスマイナス)論』とは、山形いわく人生は良いことがあれば、その分悪いことがある。そして、悪いことがあれば、その分良いことがあり、必ずプラスマイナス0になるという人生観だ。

たとえば、毎年山形を苦しめる花粉症は一見マイナスの面しかないように思える。しかし、鼻水をかみ続けて脱水症状になると、水やビールが最高に美味いというプラスな面がある。そう考えると結局花粉症はプラスマイナス0になるというものだ。

つまり、いくら悪いことがあってもその分必ず良いことが起きているはずなのだ。

多くの人はそれを意識していないため、気付いていないことが多いのだ。

こういった考えを持てるのは、歳を重ねた山形だからなのだろう。全く根拠がなくこんなことを言っているのではなく、長年の人生で得た法則なのだろう。

 

人生の真理

なぜ、人生がプラスマイナスという法則で成り立っているか。

それは、この世に生を受けたこと自体が全ての魂にとって修行の場なのだろう。

他人を犠牲にしても楽しいことばかり起きてほしい。自分だけ幸せになりたい。という愚かな考えが、プラスマイナスという摂理の中で、それは通用しないと教えてくれるのだろう。

山形は、他人のために使った時間は、必ず自分のために返ってくるということを、長い人生経験の中で学んでいるのだ。さすがは人生の達人。

 

心の豊かさを求める時代

この『大市民日記』が連載されていた頃は、ITバブルの時代であり、ホリ○モンをはじめたIT長者がメディアを賑わしてた時代だ。「金で買えないものは無い」と言って彼らに酔狂する人も多かった。

山形は、このようなIT成金や金で人生の勝ち負けを判断する世の中の風潮を否定しており、めちゃくちゃホリ○モンの悪口を言っている。ここまで言っていると逆に好きなのではないかと思えてしまう(笑)

山形は金が全てという考え方を否定しているとおり、日々、心の豊かさを追求している。そのため、シリーズ一作目から、派手な生活は一切せず、小さなアパートで工夫して幸せな時間を過ごしている。

 

高度成長期以降、世の中には物が溢れ、飽食の時代になった。したがって、これからは心の豊かさを求める時代なのだ。

ホリ○モン大好きの山形いわく、ヒルズ族の多くは心の大貧乏人だという。

そして、この国の半分以上が彼らと同じように心の貧しい人であるため、成金たちの信者となるのだという。

そんな世の中の人たちが心の貧しさに気付き出したら、資本主義社会というものは徐々に崩壊し、新しい時代が来るのかもしれない。

   

 

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