【ヒメアノ~ル】究極の緊張と緩和の中で、最高の笑いが生まれるのだ

シリアスな話と思いきや、突然笑いを出してくる。これは確信犯なのだろう。

清掃会社で働く主人公の岡田進と安藤勇次の恋愛の話から始まるのだが、同時に岡田の同級生である森田正一のサイコキラーな人生を描く緊張と緩和の世界だ。

恋愛に勤しむ人たちと、次々に人殺しをおこなっていく連続殺人犯の人生が絶妙に絡み合うことになり、かなりスリリングな展開となってくる。

この人生の対極にある両者のストーリーを同時並行で進めていくのが、この漫画の特徴だ。

岡田や安藤たちはつまらない日常を打開すべく、いろんなことに挑戦しようとしているのだが、ことごとく上手くいかず、コントのような日常を過ごしている。

この安藤さんが異常に惚れっぽい性格で、恋の多いおじさんなのだが、すぐに運命の人を見つけてくる。

カフェの店員やソープランドで働く女性や同僚など、とにかく少し話しただけで好きになってしまうのだ。

そして、その恋がことごとく上手くいかずに毎度笑わせてくれる。

この漫画の9割の笑いは安藤さんが提供してくれているといっても過言ではない。

主人公の岡田は安藤に振り回されながら、小さな恋を成就させようとコツコツ頑張るのだが、器の小さい安藤が常に邪魔をしようと必死だ。

ちなみに岡田の恋が上手くいったら、チェーンソーで岡田を切り刻んでハンバーグにして食べてしまうという謎の宣言までしている。

一方、森田の人生は彼らの対局にあり、過去に自身をいじめてた人間を殺したことに快楽を覚えてしまい、そこからまた快楽を求めて殺人へと走ってしまうという恐ろしい人生だ。

もちろん、森田のストーリーに笑いなどは一切なく、妙にリアリティな恐怖を震撼させる物語だ。

この森田のサイコキラーな行動の中に、岡田や安藤が絡んでくるとヒヤヒヤものなのだ。

ごくごく普通の日常生活を送る岡田と、不器用だが曲がりなりにも人の道を外れない恋多きおじさんの安藤。

彼らの平和を崩してほしくないという思いを裏切るように、森田の行動はエスカレートしていくのだ。

この森田の殺人などの描写がなかなかグロい。

その証拠に、本作はV6の森田剛主演で映画化しているのだが、R15+指定となっている。

ただ、そんな中でもやっぱり安藤さんが最高の笑いを届けてくれるのだ。

そんな緊張と安藤・・・ではなく、緊張と緩和を楽しめる『ヒメアノ~ル』は続きが気になり一気に読めてしまう。

森田と安藤は両極端のタイプでありながら、なぜか人を惹きつけてしまうという点では共通しているのだろう。

 

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