【20世紀少年】これはただのオカルト漫画か、それとも現実の”よげんの書”か

20世紀少年とは

文字通り20世紀を過ごした少年たちが主人公。

彼らが大人になる20世紀末から21世紀で、とんでもない出来事が起こる。その秘密が少年時代に隠されているというものだ。

正式なタイトルは『本格科学冒険漫画 20世紀少年』であり、続編の『本格科学冒険漫画 21世紀少年』でストーリーが完結している。

20数巻の漫画でありながら、壮大な物語が詰まっている良い漫画だ。

映画化もして、海外でも多くの賞を受賞しており、とにかく売れに売れたのだ。

 

“ともだち”

高度経済成長期の夢に満ち溢れた時代を生きた少年たちが、大人になるとバブル崩壊以降は経済が停滞。

不安定な情勢の中、ある宗教が台頭し、人類は世界滅亡の危機へと追い込まれていくのだった。

その世界滅亡へと誘う黒幕が、オカルト信者を虜にする”ともだち”と呼ばれる人物だったのだ。

この不気味なマスクマンが”ともだち”と呼ばれる人物。物語では、謎の集団のトップであるこの男の正体を突き止めることが肝となる。

どうでもいいが、世の中が不安定になると必ずこういった怪しい人物や、宗教的な集団が現れる。

追い込まれると人間は何かにすがりたいというのが、自然な感情なのだろう。

 

地球滅亡計画

20世紀に少年時代を過ごした主人公のケンヂたちは、”ともだち”が目論む地球滅亡計画について、あることに気付く。

世の中で起きる奇怪な出来事は、ケンヂ達が少年時代に遊びで描いた「よげんの書」のとおりになっているのだ。

この「よげんの書」の内容通り、サンフランシスコや大阪で細菌兵器が散布され、さらには羽田空港の爆破や巨大ロボットが襲来する。

とにかく序盤は謎が多く、ケンヂたちも大人になっているので、少年時代のことはほとんど覚えていない。

ただし、徐々に記憶と共に明らかになっていく。

 

現実世界との関連

物語の中では、オカルトブームや、宗教の台頭、世界滅亡の予言、殺人ウイルスの流行など、世間を賑わせている。

ちなみに実際の世界ではどうだろうか。

戦後の20世紀から21世紀初頭にかけては、ユリゲラーのスプーン曲げブーム、某宗教団体の大量殺人事件、ノストラダムスの大予言、エボラ出血熱の流行など、非常に近しい出来事が実際に起きており、明らかに現実の出来事を意識して描かれているのがわかる。

殺人ウイルスに至っては、その致死率の高さや症状まで、アフリカで流行したエボラ出血熱と酷似していて、連載時は世の中を不安にかきたてた。

とはいえ、このリアリティがこの漫画が大人気となる理由でもあった。

 

オカルトの魅力

どうして我々はこんなにもオカルトや都市伝説などに魅了されるのだろう。

しかも、20世紀少年は大阪万博や超能力ブームなど、現実の時代背景をしっかり描きながら、オカルト的要素を取り入れているため、本当に起きてしまうのでは?と思わせてしまう。

前述した人類を滅亡危機に追い込む殺人ウイルスもそうだが、作中で世界大統領が発表した「火星移住計画」は、環境破壊や戦争で地球に住めなくなった場合に現実でもありえない話ではない。

20世紀少年は、そんな恐怖と共にロマンを感じさせる漫画だったのだ。

我々は「20世紀少年」をあくまでSF漫画として楽んで読み進め、現実の予言漫画とならないことを祈ろう。

 

※2020年某月追記

と、以前ここまで記載したが、残念ながら2020年はコロナウイルスによる21世紀最大のパンデミック(世界的大流行)が発生してしまい、多くの感染者が発生している。

SFの世界だと思っていたことが、現実でも起こってしまった。

アイアムアヒーローしかり、この20世紀少年しかり、やはり漫画はあなどれない。

 

 

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