【テルマエ・ロマエ】ローマは一日にして成らず。ローマは浴場にして成る。

映画が大ヒットしたのは、紛れもなく原作がおもしろいからだ。

 

古代ローマの五賢帝であるハドリアヌスが皇帝の時代、浴場専門の建築技師である主人公のルシウス・モデストゥスは皇帝に仕えてローマ各地に浴場を建築する。

古代ローマ人にとって浴場とは非常に重要な位置づけであり、一日の中で数時間は公衆浴場で過ごし、公衆浴場のことを「テルマエ」と呼んでいた。

ルシウスは職人気質な愛国心の強い真面目な男であり、常に立派な公衆浴場を建築することに一生懸命なのだ。

そのルシウスがなぜか日本の銭湯や温泉にタイムスリップするようになってしまう。

 

このルシウスのキャラが非常にいい。

タイムスリップした日本の浴場を見てその文明の高さに驚くのだ。

現代人から見たら古ぼけた老舗の風呂屋なのだが、約2000年も前の古代人からしたら、文明が発展しているように見えるのは当たり前である。

その老舗の浴場などを見て、いちいち細かいことに驚くルシウスのリアクションが良い。

 

もう古い銭湯へ行っただけでも大騒ぎだ。

富士山の絵、ケロリン桶、ドライヤー、シャンプーハット、牛乳瓶などなど、ルシウスはタイムスリップ(本人は判っていない)したことよりも、文明の高さに驚くのだ。

そして、ローマに帰ったとき、日本の銭湯を参考にして浴場の建築を行うのだ。

そりゃもう、2000年後の文明は古代ローマ人に好評につぐ好評で。

 

ちなみに、ローマ人にとってテルマエは一日の癒しに不可欠なものであると考えられていたため、その建築技師は非常な重要なポジションとして扱われていた。

やがてルシウスは人気建築技師となったため、ハドリアヌス帝のお気に入りとなり、何かあればいつもルシウスに浴場の建築を頼むようになる。

ここで登場するハドリアヌスやアントニヌス、ルキウスなど、基本的には古代ローマにおいて実在されてたといわれる人物たちであり、タイムスリップというSFな要素を含みながらも時代背景においては忠実である。

きっと、古代ローマの遺跡で数々の公衆浴場と見られる遺跡が見つかっているにも拘わらず、ヨーロッパにはほとんど浴場がないというもどかしさを作者が描きたいという想いがあったのだろう。

 

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